紀元前のギリシアの奴隷制度について



今では考えられないが、ヒストリエの舞台である紀元前のギリシアでは

当たり前のように奴隷がいた。

しかし僕達が想像するような奴隷というのは、賃金も与えられずに働かされて

食べ物も満足に食えず、最後には過労死するようなイメージだ。


だが実際はそのような奴隷は、「労働奴隷」と呼ばれ、

古代ギリシアや古代ローマ、カルタゴで鉱山業や生産労働に 使役された奴隷である。


それに加え、もう一つ「家父長制奴隷」というのがある。

これは、古くから家長権(=家父長権)のもとに家族の構成部分として

家内労働に使役された奴隷だ。

(家長権というのは、家長(父親など大黒柱のような存在)が、

 家族を統率し、家の財産を管理する権限。

 はじめは家族の生命や財産を絶対的に支配する強い権限を持っていた。)


ヒストリエの世界では、奴隷に労働させてる描写はない

(トラクスが使用者のストレス発散の対象になってる描写はあるが)。

せいぜい雑用くらいのような扱いで、とても奴隷には見えない・・・

(僕から見れば)。

なのでカルディアでは、奴隷は主に「家父長制奴隷」として「使用」されていたのだろう。

アテネではどうだったのか知らないけど、家事などの仕事を回すくらいなら

僕は許容範囲内。まぁそんなに酷くないならば・・・・ね。


さてエウメネスはスキタイ人だ。

そのスキタイ人は奴隷としてカルディアなどで使われていた、

しかも世界最古の遊牧騎馬民族だ。英語ではスキティアという。

そのスキタイというのは、どんな民族なのか?というと、

どうやら3種類のスキタイ人がいたらしい。

遊牧スキタイ人、

農耕スキタイ人、

王族スキタイ人の3つだ。


また作中での説明によると、

ギリシアと親交のある部族、

もしくは敵対する部族、

ギリシアと親交のある部族、

もしくは敵対する部族・・・・・・

とあるが 「スキタイにも色々ある」と言っているので

部族によって親交(敵対)する国が違うのだろうか?

もしくはどことも関わらない部族もいたのだろうか。


とはいえ、この分類から判断するに

エウメネスの親は

「ペルシアと親交がある遊牧スキタイ人」

だったと思われる。

その血が受け継がれているから、夢で馬に乗っている情景が浮かんだ・・・・

っていうのは行き過ぎか。


半分くらいスキタイの話になってしまったorz