大地は球形をしていたことが分かり、1周の距離が 40万スタディア(=約7万2000キロメートル)と予測されていたころ・・・ 哲学者・アリストテレスは、ペルシア帝国に追われていた。 スパイ容疑で、だ。物語でアリストテレスが出てくるのは 弟子のカリステネスと奴隷を引き連れ、ペルシアから逃げているところだ (この時代ギリシャには奴隷制度があった) 今すぐにでも、追手が来そうなので、船を探して海岸付近を歩いている中、 アリストテレスの一行は、エウメネスと出会う。 エウメネスは、櫂(オールみたいなの)がない木の小船に座って、 櫂の代わりになるものを作っている途中。 海の向こうのヨーロッパに行くためだ。 そこで、アイスとテレスはエウメネスと意気投合する。 夜が明けて、アリストテレス一行を見送った後、 アリストテレスを追っているものが来て、 再びアリストテレス一行は戻ってくる。 しかし、エウメネスの作っていた櫂の代わりを使い、船を 何とか動かして、アリストテレス一行は追手から逃れる。 こうしてアリストテレスとエウメネスはヨーロッパに渡った。 その後、エウメネスはアリストテレス一行と別れ 自分の目的地に行く。 その場所の名はカルディア。アテネの植民地だ。 色々な困難はあったが、無事カルディア市内に入れたエウメネス。 ここからはエウメネスの少年期〜今まで(?)の回想に入り、 2巻以降もずっと続く。 ・エウメネスの少年時代 エウメネスの父・ヒエロニュモスは奴隷商(だと思います)。 この時エウメネスは、”全く同じ夢”を時々見るように何故かなっていた。 その夢の中で、一人の女剣士は軽やかに人を斬っていく・・・ まるで舞でも舞ってるかのごとく・・・・ しかしその女剣士は何に気を取られたのかは分からないが、 最後にはそれが元で、殺されてしまう。 しかし、その”全く同じ夢”を見る以外は 楽しい生活を過ごしていた エウメネス。 ある日、スキタイ人の奴隷・トラクスを見る。 そのスキタイ人は、妙にプライドが高く(?) エウメネスが転んだトラクスに手を差し伸べてるのに それを鼻で笑い、一人で立ち上がるほどだ。 しかしこのスキタイ人・トラクスが エウメネスの人生を大きく変えることになる。 |